中小企業のDX『取り組み』とは何をすること?実データで見る内訳と着手の優先順位

「DXに取り組む」と言われても、具体的に何をすればいいのか分からない――そう感じている経営者や担当者は少なくありません。AI導入のことなのか、システム刷新のことなのか、それとも紙の書類をなくすことなのか。実は「DXの取り組み」という言葉は、文書電子化から業務プロセスの見直し、AI活用まで幅広い施策の総称です。この記事では、中小企業のDX取り組みに関する実データをもとに、何が「取り組み」に該当するのか、そして自社はどれから着手すべきかを整理します。

目次

DXの『取り組み』とは具体的に何をすることなのか

結論から言うと、DXの取り組みに単一の正解はありません。文書のペーパーレス化のような小さな一歩から、業務プロセス自体を見直す中規模の改革、AIを使った業務効率化まで、企業の状況に応じてさまざまな段階・種類の施策が「取り組み」に含まれます。まずは自社がどの段階のどの施策から始められるかを把握することが、DX推進の第一歩になります。

Data

中小機構調査に見るDX取り組み企業の割合推移――42.0%まで増加

独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が公表した「中小企業のDX推進に関する調査(2024年)」によると、DXに取組済み、あるいは検討している企業は42.0%にのぼり、前回調査の31.2%から10.8ポイント増加しました。関心の高まりは明らかですが、東京商工リサーチ(TSR)の調査では、中小企業のDX取り組み率40.6%に対し大企業は66.0%と、25.4ポイントの差が存在します。つまり中小企業のDXは「進み始めているが、まだ入り口の段階にある企業が多い」というのが実態です。

Breakdown

取り組み内容の内訳を実データで見る――文書電子化からAI活用まで

では実際に、企業は何に取り組んでいるのでしょうか。中小機構の調査では、具体的な取組み・検討内容として最も多かったのは「文書の電子化・ペーパーレス化」で55.8%。一方「AIの活用」は28.4%で、前回調査の14.3%からほぼ倍増しています。またTSRの調査では、DXに取り組む目的として「生産性向上」を挙げた企業が7割に達しました。これらのデータから、DXの取り組みは決して一つの施策ではなく、目的やコスト負担に応じて選べる複数の選択肢の集合であることが分かります。

「うちは何から取り組むべきか分からない」という段階でもご相談いただけます。

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Misconceptions

よくある誤解3選――『DX=AI導入』ではない

誤解1:DXには大掛かりなシステム投資が必須。実際には、取り組み内容として最も多いのは文書の電子化・ペーパーレス化であり、大規模なシステム刷新から始める企業は多数派ではありません。

誤解2:AI活用から始めないと意味がない。実際には、AI活用に取り組む企業は28.4%と増加傾向にあるものの、まだ全体の3割未満です。文書電子化や業務プロセス見直しなど、より着手しやすい施策から始めている企業が多数を占めます。

誤解3:一度着手すれば終わり。実際には、DXは目的(生産性向上など)に応じて段階的に施策を広げていくものであり、一つの取り組みで完結するものではありません。

Process

自社はどれから着手すべきか?優先順位の付け方

  1. コスト負担で見る:文書電子化・ペーパーレス化は初期投資が比較的小さく、多くの企業が最初に取り組みやすい施策です。
  2. 人材リソースで見る:専任のIT担当者がいない場合は、業務プロセス見直しのような社内での話し合いから始め、外部の力を借りながらAI活用へ段階を進めるのが現実的です。
  3. 効果の出やすさで見る:目的(例:生産性向上)を明確にした上で、その目的に直結する施策を優先すると成果が見えやすくなります。自社の現在地を客観的に把握したい場合は、4段階診断でわかる自社の現在地と実践ステップを参考にするのも一つの方法です。

Comparison

取り組み内容別比較――コスト・人材負担・着手のしやすさ

取り組み内容コスト・人材負担の目安
文書電子化・ペーパーレス化初期コストが小さく、専任担当者がいなくても着手しやすい。最も取り組み企業が多い施策
業務プロセス見直し大きな投資は不要だが、社内の合意形成や現状分析に時間がかかる
AI活用効果は大きいが、目的設定や運用体制の整備が必要で、単独での着手はハードルが上がる
AI・DXコンサル伴走(自社サービス)費用は発生するが、優先順位付けから実行まで伴走してもらえるため遠回りを避けやすい。ただし社内にノウハウが残るかは運用の仕方次第

FAQ

よくある質問

DXに取り組みたいが、専門部署がなくても始められますか?

可能です。実際に取り組み企業の多くは文書電子化・ペーパーレス化のような、専門部署がなくても着手できる施策から始めています。まずは小さく始めて、社内に知見を蓄積していく進め方が現実的です。

AI活用は難しいのでしょうか?

AI活用に取り組む企業は増えていますが(14.3%→28.4%)、まだ全体の3割未満です。目的を明確にし、小さな業務範囲から試すことでハードルを下げられます。私たちはAI受発注システム「newji」を通じて、調達・購買業務の属人化解消を目的としたAI活用に取り組んでいます。

文書電子化とAI活用は同時に進めるべきですか?

必ずしも同時である必要はありません。文書電子化はコストが小さく着手しやすいため先に進め、その過程で得たデータや業務理解を土台にAI活用へ広げる、という段階的な進め方が一般的です。

DXとIT化は何が違うのですか?

IT化は既存の業務を効率化するためにデジタルツールを導入すること、DXはそのデータや仕組みを活用してビジネスモデルや働き方そのものを変えていくことを指します。文書電子化・ペーパーレス化はIT化に近い側面が強く、そこで蓄積したデータをもとにAI活用へ広げていく段階が、より本来的なDXの取り組みに近づいていきます。

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DXの「取り組み」は、AI導入や大規模なシステム刷新だけを指す言葉ではありません。文書電子化・ペーパーレス化から業務プロセス見直し、AI活用まで、コスト負担や人材リソースに応じて選べる複数の施策の総称です。まずは自社にとって着手しやすい施策を見極め、段階的に取り組みを広げていくことが、DX推進を無理なく進める近道になります。

監修・運営:オプティソース株式会社

Claude Codeを活用したAI・DXコンサルティングを行う専門会社。製造業向け調達プラットフォーム「NEWJI」の運営や、自社メディアのAI自動化実績をもとに、中小企業のAI活用を支援しています。

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