「HubSpot Solutions Partner」という言葉を見かけて、それが具体的に何を指すのか、どんな会社がどんな基準で名乗っているのかがよくわからない、という声をよく聞きます。HubSpotの公式サイトを検索して回っても、制度の全体像をまとめた説明にはなかなかたどり着けません。この記事では、HubSpot Solutions Partner Programの公式な定義・ティア構成・収益シェアの仕組みを、HubSpot公式の情報に基づいて整理します。「誰を選ぶか」の前に、まず「この制度が何なのか」を理解しておくことが、後悔しないパートナー選びの土台になります。
HubSpot Solutions Partnerとは何か|公式プログラムの定義と役割
HubSpot Solutions Partner Programは、かつて「Certified Partner」と呼ばれていたHubSpotの公式パートナープログラムの現在の名称です。HubSpotというソフトウェア提供元と、各地のパートナー会社、そして実際にHubSpotを利用する顧客企業という三者関係の中で、パートナー会社はHubSpotの導入支援・活用コンサルティング・ソフトウェアの販売代理を担う立場にあります。つまりSolutions Partnerとは「HubSpotと契約を結び、HubSpotの仕組みに沿って支援やソフトウェア販売を行うことを公式に認められた会社」を指す言葉であり、顧客企業から見れば、HubSpotの導入や活用について相談できる窓口の一つという位置づけになります。
Tiers
ティア構成と特典|Gold/Platinum/Diamond/Eliteの違い
Solutions Partnerには、Gold・Platinum・Diamond・Eliteという4段階のティアが設けられています。ティアは、支援した契約の実績や継続的な活動量などの到達基準に応じて区分される仕組みで、ティアが上がるほど受けられる特典も手厚くなっていきます。HubSpot公式(Solutions Partner Program FAQs)によれば、Solutions Partnerになることで、専任のPartner Development Managerによるサポート、営業トレーニング、限定イベントへの参加、ソフトウェアトレーニング、自社サイトへの集客に使える白ラベルコンテンツの提供といった特典が用意されているとされています。これらの特典はティアが上がるほど内容が拡充される設計になっており、単に「どのティアか」だけでなく「そのティアで何を受けられる立場にあるか」を理解しておくことが、パートナー選びの前提知識として重要です。
Revenue Model
収益シェアの仕組みとプログラム改定|ネット売上20%・Growth Fund・2026年7月からの会員制一本化
HubSpot公式(Solutions Partner Program Policies)によると、Solutions Partnerが支援したサブスクリプション契約については、契約開始から最初の12か月分のネット売上の20%が収益シェアとしてパートナーに支払われる仕組みになっています。また、この特典を維持するためには、パートナー登録から24か月以内にGoldティアへ到達する必要があるという要件も定められています。Growth Fundと呼ばれる成長支援の仕組みも用意されており、パートナーの事業拡大を後押しする位置づけにあります。さらにHubSpot公式(Solutions Partner Program Entry Requirements)では、2026年7月15日より未ティア・プロバイダー向けの入口が統合され、月額USD$400のPartner Program Membershipへの加入が新たな参加要件として一本化されることが示されています。こうした改定は、パートナーになるための参入障壁や継続条件そのものを変化させるものであり、制度を理解するうえで押さえておきたいポイントです。
収益シェアの仕組みを踏まえた提案になっているか、第三者視点で確認したい場合もお気軽にご相談ください。
無料で相談するMisconceptions
HubSpot Solutions Partnerに関するよくある誤解3つ
誤解1:ティアが高いほど自社に最適だ。実際には、ティアは契約実績や活動量の指標であり、自社の業種・規模・課題に合った支援ができるかどうかとは別の軸です。大手企業向けの支援を得意とする高ティアのパートナーが、必ずしも中小企業の予算感や意思決定スピードに合うとは限りません。
誤解2:パートナーは中立な第三者だ。実際には、Solutions Partnerは契約後12か月分のネット売上の20%を収益シェアとして受け取る当事者であり、契約を獲得・継続させること自体にインセンティブが働く構造を持っています。中立な第三者というより、HubSpotと利害を共有する立場であると理解しておく必要があります。
誤解3:Solutions Parterであれば誰でも同じ支援内容を受けられる。実際には、ティアや特典内容、得意とする業種・機能領域はパートラーごとに異なり、同じ「Solutions Partner」という肩書きでも支援の質や範囲には差があります。
Verification Steps
依頼前に確認すべきこと|公式ディレクトリでのチェック手順
- 公式パートナーディレクトリで検索する:HubSpot公式サイトのパートナーディレクトリから、候補となる会社が実際にSolutions Partnerとして登録されているかを確認します。
- ティアと認定資格を確認する:ディレクトリ上に表示されるティア(Gold/Platinum/Diamond/Elite)と、保有している認定資格の種類・領域を確認し、自社の課題に合致する専門性があるかを見極めます。
- 得意業種・実績を確認する:掲載されている事例やレビューから、自社と近い業種・規模の支援実績があるかを確認します。
- 提案内容を収益シェア構造の視点で読む:提案されたプランや契約規模が、顧客の課題解決に基づくものか、それとも契約額を伸ばすための提案になっていないかを、収益シェアの仕組みを踏まえたうえで冷静に見極めます。
なお、ティアや認定資格数だけで選ぶとどのような失敗につながりやすいかについては、HubSpotパートナー 選び方|ティアや認定資格数だけで選ぶと失敗する理由と実践的な選定基準でも詳しく解説しています。
Comparison
支援形態別の比較表|ティア・独立系支援会社・自社サービスで何が違うか
| 中小企業への向き・提案の中立性 | 特徴 |
|---|---|
| Diamond/Eliteクラスの大手パートナー | 大規模契約や複雑な導入支援を得意とする一方、中小企業の予算規模や意思決定スピードには合わないケースがある |
| Gold/Platinumクラスの中小パートナー | 中小企業の課題に寄り添いやすい規模感だが、収益シェア構造ゆえに契約規模を重視した提案になりやすい点は変わらない |
| 非パートナーの独立系支援会社 | 特定ツールへの収益シェアがなく中立的な提案がしやすい一方、HubSpot固有の専門知識や公式サポートへのアクセスは限定的 |
| オプティソース株式会社 | 営業自動化の仕組み構築を軸に支援しており、HubSpotに限らず現状の業務フローに合う形を優先して提案する。特定ツールの収益シェアに依存しない立場だが、HubSpot公式の大規模サポート体制そのものは持たない |
FAQ
よくある質問
HubSpot Solutions Partnerに相談するのは無料ですか?
相談自体は多くのパートナーが無料で受け付けていますが、パートナーは契約後の収益シェアで収益を得る構造にあるため、相談段階から契約を前提とした提案になりやすい点は理解しておく必要があります。
ティアが低いパートナーだと支援の質が落ちますか?
ティアは契約実績や活動量の指標であり、支援の質そのものを直接示すものではありません。自社の業種・規模に合った実績や認定資格を個別に確認することが重要です。
地方企業でもHubSpot Solutions Partnerに対応してもらえますか?
オンラインでの支援が一般的なため対応自体は可能ですが、中小企業庁(2023年版 小規模企業白書)が指摘するように、地域によってITベンダーの環境に偏りがある可能性があり、対面での伴走を重視する場合は選択肢が限られることもあります。
HubSpot Solutions PartnerとHubSpot非公式の支援会社の違いは何ですか?
Solutions PartnerはHubSpotと公式に契約し収益シェアを受け取る立場である一方、非公式の支援会社はそうした契約関係を持たず、ツールへの依存なく中立的な立場で支援できる場合があります。どちらが適しているかは、自社が求める専門性と中立性のバランスによって変わります。
HubSpot Solutions Partner Programは、HubSpotが定める公式ルールに基づき、ティア区分と収益シェアという明確な構造を持つ仕組みです。この構造を理解していれば、提案されたプランがどこまで自社の課題解決に基づくものかを見極めやすくなります。「ティアが高いから安心」と鵜呑みにするのではなく、まず制度の仕組みを理解したうえで、自社に合った支援形態を選んでいくことが大切です。営業自動化の進め方そのものから相談したい場合は、お気軽にお問い合わせください。

