「SEO(検索で見つけてもらうための取り組み)が大事なのは分かるが、専任の担当者もいないし、何から手をつければいいのか分からない」。中小企業でよく聞く悩みです。限られた人数と予算の中で、自社でやること、外に頼むこと、そもそもやらなくてよいことを分けないまま手を広げると、中途半端な作業が積み上がって続かなくなりがちです。この記事では、Googleの公式ガイドと公的な調査をもとに、少人数でも続けられる範囲の決め方を整理します。
この記事の結論
- Googleは「Googleでのランキングがトップになるような秘訣はありません」とし、読者から役に立ち信頼できると思われるコンテンツを作ることを勧めています。
- キーワードのメタタグ、文章の長さだけの調整、ドメイン名のキーワードなどは、Googleの公式ガイドが重要でないとしている項目です。少人数なら、ここに時間を使いません。
- 自社の商品やお客様を知っていないとできない作業(何を書くかの方向づけ、内容の最終確認)は自社で、専門知識と手間がかかる作業(サイトの技術的な改善など)は外に頼む、と分けます。
- 変更が検索結果に反映されるまでには時間がかかります。Googleは、数週間待ってから効果を確かめるよう勧めています。
中小企業は人も予算も足りない
中小企業基盤整備機構が全国の中小企業1,000社に2025年12月5日〜18日にWebで聞いた調査では(複数回答)、DXに取り組むうえでの課題として「ITに関わる人材が足りない」が28.3%、「予算の確保が難しい」が26.0%、「DX推進に関わる人材が足りない」が25.6%でした[1]。従業員20人以下の会社(522社)に限ると、「予算の確保が難しい」は28.1%に上がります[2]。DXの課題として聞いた結果ですが、SEOに割ける人と予算も、同じように限られていることが多いと考えられます。
SEOは、一度やれば終わりではなく、続けて直していく取り組みです。人も予算も限られている会社ほど、作業を全部抱え込まず、やることを絞るほうが続きます。
🛠 この記事のような集客の課題は、ご相談ください。記事の企画から制作、投稿、分析までを仕組みにします(相談は無料)。
Skip
やらなくてよいこと:Googleの公式ガイドから
Googleの公式SEOスターターガイドには「Googleが重要でないと考えること」という項目があり、よく話題になるのに、実際にはあまり気にしなくてよい点が並んでいます[3]。少人数のときは、ここに時間を使わないだけで、手を動かす先が絞れます。
| よく話題になること | Googleの公式ガイドの説明 |
|---|---|
| キーワードのメタタグを書く | Google検索はキーワードのメタタグを利用しない[3] |
| 同じ言葉を何度も入れる | 読む人をうんざりさせるうえ、スパムのポリシーにも反する[3] |
| ドメイン名やURLにキーワードを入れる | 順位の面では、それだけではパンくずリストに表示される以上の効果はほとんどない(読む人に分かりやすい言葉をURLに入れることは勧めている)[3] |
| 文章の長さを調節する | 長さだけを調節しても無意味[3] |
| 見出しの数や順番をそろえる | ページごとに理想的な見出しの数が決まっているわけではない[3] |
| 同じ中身が複数のURLから見られる | 問題はなく、気にする必要はない(他人のコンテンツのコピーは別の問題)[3] |
リンクを集める営業にも注意が要ります。Googleのスパムに関するポリシーは、検索の順位を操作することを主な目的にしたリンクのやり取りを禁じています[4]。少人数の会社が、効果の分からないリンク集めに時間を使う必要はありません。
Do
やること:読む人の役に立つ中身を、続けて出す
同じガイドは、「残念ながら、Googleでのランキングがトップになるような秘訣はありません」と書いたうえで、読者から役に立ち信頼できると思われるコンテンツを作るよう勧めています[3]。他人のコンテンツを焼き直すのではなく、自分の知識に基づいて作ることも大事だとあります[3]。また、自動のランキングの仕組みは、ユーザーのために作られた有用で信頼できる情報を優先するように作られている、というのがGoogleの説明です[5]。
中小企業にとって、ここは強みになります。自社の商品や、お客様からよく聞かれる質問、現場で実際にあったことは、ほかの会社には書けない中身です。少人数でも、この中身を少しずつ出し続けることが、SEOの中心になります。
出したコンテンツを知ってもらう工夫も大事です。ガイドは、新しいコンテンツを効果的に宣伝すれば、同じテーマに関心のある人に早く見つけてもらえるとし、特に効果的で長続きする方法としてクチコミを挙げています[3]。一方で、過度な宣伝は逆効果になることがあるとも書かれています[3]。
Framework
「自社でやる」「外に頼む」「やらない」の分け方
専任の担当者がいない前提では、作業ごとに、誰がやるのが向いているかを決めます。判断の軸は「自社の商品やお客様を知っていないとできないか」「専門知識と手間がどれだけ要るか」「効果がはっきりしているか」の3つです。
| 分け方 | 作業の例 | 理由 |
|---|---|---|
| 自社でやる | 何について書くかの方向づけ、お客様の質問の書き出し、内容の最終確認 | 自社の商品やお客様を知っていないとできない |
| 外に頼む | サイトの構造や表示速度などの技術的な改善、記事の下書きや写真・図の作成 | 専門知識と手間がかかる。社内で覚える時間がとれない |
| やらない | キーワードのメタタグの調整、文章の長さだけの調整、順位を操作するためのリンク集め | Googleの公式ガイドやポリシーで、効果がない・禁止とされている[3][4] |
外に頼むときの範囲の決め方はオウンドメディア運用代行の記事で、SEOコンサルに頼むときの契約の型と見積で確かめることは「SEOコンサルの料金はどう比べる?」で、AIを使って記事づくりの手間を減らすときの注意は「オウンドメディアのSEO記事をAIで自動化する方法と注意点」で紹介しています。AIで下書きを作る場合も、価値を加えずに大量のページを作ることは、Googleのスパムポリシーに反します[4]。
Measure
効果は数週間待ってから見る
Googleは、変更した結果がGoogle側に反映されるまでにはある程度の時間がかかり、数時間で反映される変更もあれば、数か月かかる変更もあると説明しています[3]。何かを変えたら数週間待ってから効果を確かめるのがよく、必ず目に見える変化が出るとは限らない、ともあります[3]。
少人数で続けるなら、毎日順位を見るより、月に1回など決まった間隔で、どの記事に検索から人が来ているか、問い合わせにつながったかを見るほうが負担になりません。見る数字と日を決めておくと、続けるかどうかの判断もしやすくなります。
FAQ
よくある質問
専任の担当者がいなくてもSEOに取り組めますか?
取り組めます。自社でやる作業を、商品やお客様を知っていないとできないものに絞り、技術的な改善などは外に頼むと、兼務の担当者でも続けやすくなります。
記事はたくさん出したほうが順位が上がりますか?
数を増やすだけで順位が上がるとは限りません。サイトを新しく見せるためだけに大量の記事を足しても順位は上がらない、とGoogleは説明しています[5]。価値を加えずに大量のページを作ることは、スパムのポリシーにも反します[4]。
リンクを集める営業は必要ですか?
順位を操作することを主な目的にしたリンクのやり取りは、Googleのスパムポリシーで禁じられています[4]。ガイドは、効果的で長続きする宣伝の方法としてクチコミを挙げています[3]。
SEOの効果はいつ分かりますか?
変更の反映には数時間から数か月かかることがあり、Googleは数週間待ってから効果を確かめるよう勧めています[3]。
Sources
参考にした資料
- 中小企業のDX推進に関する調査(2025年)調査結果のポイント(中小企業基盤整備機構・2026年2月)
- 中小企業のDX推進に関する調査(2025年)報告書(中小企業基盤整備機構・2026年2月)
- Google 公式 SEO スターター ガイド(Google 検索セントラル・2026年11月2日確認)
- ウェブ検索に関するスパムポリシー(Google 検索セントラル・2026年11月2日確認)
- 有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成(Google 検索セントラル・2026年11月2日確認)
中小企業のSEOは、全部をやろうとするより、やらなくてよいことを先に外すほうが続きます。Googleの公式ガイドが気にしなくてよいとする項目に時間を使わないだけでも、自社にしか書けない中身に手を回しやすくなります。Googleは変更から数週間待って確かめるよう勧めているので、毎日順位を見る必要はありません。兼務の担当者でも、止めずに進めやすくなります。当社は、キーワードの設計から記事の制作・書き直しまでを続けて回す仕組みづくりをお手伝いしています。その体制づくりから相談したい場合は、お気軽にご連絡ください。

