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プレスリリースの出し方と、出したあとに決めたこと|無料の枠で出して効果を切り分けにくかった記録

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新しいサービスを出したとき、プレスリリースを出すかどうかは、多くのスタートアップが一度は迷うことです。配信サービスには無料で使える枠もあり、出すこと自体の負担は小さくなっています。一方で、出したあとに「効果があったのか」をどう見ればよいかは、意外と決まっていません。この記事は、当社の仕事管理サービス「Chattus」のプレスリリースを、配信サービスの無料の枠で出した記録です。出し方の手順と配信先の選び方、出したあとに分かったこと、そして当社がプレスリリースをどう使うと決めたかを書きます。反響の数字はこの記事では扱いません。

目次

Chattusのプレスリリースを、無料の枠で出した

当社は、仕事管理サービス「Chattus」のプレスリリースを、2026年10月1日に、配信サービスの無料の枠で出しました。配信先には、ネットサービスを扱う媒体168件を選びました。

同じ時期に、当社はSNS広告も出していました。そのため、プレスリリースだけの効果は切り分けにくくなりました。この経験から、効果を見たいときは、ほかの施策と期間を重ねないほうがよい、というのが当社の学びです。

そして、出したあとに当社が決めたのは、プレスリリースを集客の手段ではなく、会社やサービスを信用してもらう材料として位置づけ、知らせることがあるときだけ出す、ということです。

以下では、この記録を、プレスリリースの出し方の一般的な手順に沿って並べ直し、それぞれの段階で確かめておきたいことを書きます。

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Steps

プレスリリースの出し方の手順

配信サービスを使ってプレスリリースを出す流れは、おおむね次のとおりです。

  1. 知らせることを決める:新しいサービスの開始、機能の追加、提携など、外に知らせる出来事が何かを一文で書きます。
  2. 文面を作る:題、出来事の要点、背景、サービスの説明、会社の情報、問い合わせ先をそろえます。
  3. 表示の中身を確かめる:「業界初」「No.1」のような言い方に、裏付けがあるかを確かめます。
  4. 配信の枠と配信先を選ぶ:無料の枠か有料の枠か、どの分野の媒体に届けるかを決めます。
  5. 出す日を決める:サービスの開始日や、ほかの施策との重なりを見て決めます。
  6. 出したあとの見方を決める:何をもって「出してよかった」とするかを決めます。

当社の記録に当てはめると、知らせることはChattusのリリース、配信の枠は無料の枠、配信先はネットサービスを扱う媒体168件、出した日は2026年10月1日でした。

3つめの「表示の中身を確かめる」は、忘れられがちな手順です。景品表示法は、一般消費者に対して、商品やサービスの品質などを実際のものより著しく優良であると示す表示や、事実に反して競争相手のものより著しく優良であると示す表示を「優良誤認表示」として禁じています。消費者庁は、表示に当たるかどうかを判断するために、事業者に表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができる、と説明しています[1]。プレスリリースは媒体に向けた文書ですが、そのまま記事やサイトに載って一般の人の目に触れることがあります。言い切った表現には、出す前に裏付けを用意しておくのが安全です。

Writing

文面は、記者が最初の数行で判断できる形にする

プレスリリースを受け取る記者や編集者は、毎日たくさんのリリースに目を通します。そのため、文面は「最初の数行で、何が起きたのかが分かる」形に組み立てるのが一般的です。よく使われる組み立ては次のとおりです。

  • 題:だれが、何を、いつ始めたのかを一文で示します。形容詞を重ねるより、出来事そのものを書きます。
  • 最初の段落:題の中身を少しだけ詳しくし、日付、会社名、サービス名、出来事の要点を入れます。ここだけ読めば記事の骨組みが書ける量が目安です。
  • 本文:背景にある困りごと、サービスで何ができるのか、どんな人に向けたものかを書きます。数字や言い切りを使うときは、裏付けのあるものに限ります。
  • 会社の情報:会社名、所在地、代表者、事業の内容など、記者が確かめたい基本の情報をまとめます。
  • 問い合わせ先:記者が取材を申し込むときの窓口を、担当の部署と連絡先で示します。

どの配信の枠を使うかにかかわらず、記者が読んで「記事にできるか」を判断する材料は文面そのものです。配信サービスの枠ごとの違いは、使う前にそのサービスの説明で確かめておく必要がありますが、文面の組み立ては枠を選ぶ前から準備できます。題と最初の段落だけで出来事が伝わるか、会社の情報と問い合わせ先がそろっているかは、だれが書いても同じ基準で見直せる所です。出す前に、社外の人が最初の段落だけを読んで、何が起きたのかを説明できるかを試してみると、足りない所が見つかりやすくなります。

Media

配信先は、扱う分野で選ぶ

当社がChattusのプレスリリースで選んだ配信先は、ネットサービスを扱う媒体168件でした。

配信サービスでは、届ける媒体を分野で選べることが多くあります。数を増やせば届く先は広がりますが、記者や編集者が自分の扱う分野と関係のないリリースを受け取っても、記事にする理由はありません。サービスの分野と、媒体が扱う分野が合っているかを先に見ておくことが、配信先を選ぶときの基本です。

媒体の環境も変わっています。日本新聞協会の調べでは、新聞の発行部数(朝夕刊セットを1部として計算)は、2024年10月の26,616,578部から、2025年10月には24,868,122部に減っています[2]。一方、電通の推計では、2024年のインターネット広告費は3兆6,517億円となり、総広告費に占める割合は47.6%に達しました[3]。配信先を考えるときは、紙の媒体とネットの媒体のどちらに届けるかも、見ておきたい点の一つです。

とはいえ、どの媒体が自社に合うかは、分野だけでは決まりません。配信先を選ぶときは、自社のサービスを使いそうな人が普段読んでいる媒体はどこか、という見方を合わせて持っておくと、選び方がぶれにくくなります。

Effect

広告と時期が重なり、効果が切り分けにくかった

当社は、Chattusのプレスリリースを出したのと同じ時期に、SNS広告も出していました。そのため、プレスリリースだけの効果は切り分けにくくなりました。

サイトへの訪問や問い合わせが増えたとしても、それがプレスリリースを見た人によるものか、広告を見た人によるものかは、同じ期間に両方を出していると区別がつきにくくなります。どちらにも同じ人が触れていることもあり、きれいに分けることはそもそも難しいことです。

ここから当社が持ち帰ったのは、効果を見たいときは、ほかの施策と期間を重ねないほうがよい、ということです。一般的に言えば、プレスリリースの効果を確かめたいなら、出す日の前後に広告の開始や大きな告知を重ねない時期を選ぶことになります。どうしても重ねる必要があるなら、プレスリリースの効果を単独で測ることは難しいと、出す前から分かっておく必要があります。

ホームページや記事・SNSでの発信、問い合わせから商談までの流れなど、集客と営業の仕組みをまとめて考えたい場合は、いまの段階と困っていることを伺い、どこから始めるかを一緒に決めます。

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Decision

プレスリリースは、信用してもらう材料として使う

当社は、プレスリリースを集客の手段ではなく、会社やサービスを信用してもらう材料として、知らせることがあるときだけ出すと決めました。

一般に、信用してもらう材料としてのプレスリリースは、初めてその会社やサービスを知った人が名前を調べたときに、いつ何を始めた会社なのかが分かる記録として働きます。また、知らせることがあるときだけ出すと決めておけば、出すたびに「何を知らせるのか」がはっきりし、文面もぶれにくくなります。

集客の手段としてプレスリリースを使う場合に、気をつけておきたいこともあります。Googleは検索のスパムに関するポリシーの中で、ほかのサイトで配布されるプレスリリースに、検索順位を上げる目的で作為的な文字のリンクを入れることを、リンクのスパムの例の一つとして挙げています[4]。また、広告や有料の掲載によるリンクには「sponsored」という印を付けるよう案内しています[5]。プレスリリースを、自社サイトへのリンクを増やして検索順位を上げるための道具として使うことは、勧められる使い方ではありません。

Comparison

プレスリリースの使い道ごとの向き不向き

プレスリリースを何のために出すかで、出し方と見方が変わります。一般的な使い道を並べると次のとおりです。

使い道向いていること気をつけること
集客の手段出した直後に、サービスを知る人を一時的に増やしたいときほかの施策と時期が重なると、効果を切り分けにくい
信用してもらう材料(当社の位置づけ)会社やサービスを調べた人に、何をいつ始めたかを示したいとき知らせることが無いときに出しても、材料にならない
検索順位のためのリンク集め勧められる使い方ではない作為的な文字のリンクは、Googleがリンクのスパムの例に挙げている[4]

当社は、2つめの「信用してもらう材料」として使うと決めました。一般に、この位置づけでは、効果を「出した直後の訪問や問い合わせ」だけで測ることはしにくくなります。そのかわり、知らせることがあるときに、出すべきものをきちんと出す、という続け方が大切になります。

Checklist

プレスリリースを出す前の確認表

最後に、プレスリリースを出す前に確かめておきたいことを、一般的な形でまとめます。

  1. 知らせることがあるか:一文で書ける出来事があるか。
  2. 何のために出すか:集客なのか、信用してもらう材料なのか。
  3. 表示に裏付けがあるか:「初」「No.1」などの言い方に根拠の資料があるか[1]。
  4. 配信先の分野が合っているか:サービスの分野と、媒体が扱う分野が合っているか。
  5. ほかの施策と時期が重なっていないか:効果を見たいなら、広告の開始などと期間を重ねない。
  6. リンクの入れ方:検索順位のための作為的なリンクになっていないか[4]。

FAQ

よくある質問

無料の枠でも、プレスリリースを出す意味はありますか?

何のために出すかによります。当社はChattusのプレスリリースを無料の枠で出し、そのうえでプレスリリースを、会社やサービスを信用してもらう材料として、知らせることがあるときだけ出すと決めました。

プレスリリースの効果は、どうやって測ればよいですか?

効果を単独で見たいなら、広告の開始など、ほかの施策と期間を重ねないことが前提になります。当社は同じ時期にSNS広告も出していたため、プレスリリースだけの効果は切り分けにくくなりました。

配信先は、多いほどよいですか?

数より、サービスの分野と媒体の扱う分野が合っているかが先です。当社はChattusのプレスリリースで、ネットサービスを扱う媒体168件を配信先に選びました。

集客や営業の仕組みづくりを相談できますか?

当社のスタートアップ支援では、ホームページづくりやメディア・集客支援、営業の仕組みづくりを、いまの事業の段階で一番効くところから一緒に進めます。毎月ふり返りながら、範囲を見直していきます。

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プレスリリースの効果を見るときは、出す前に「何のために出すか」と「ほかの施策と時期が重なっていないか」を決めておくことが大切です。当社はChattusのプレスリリースを2026年10月1日に無料の枠で出し、ネットサービスを扱う媒体168件を配信先に選びました。SNS広告と時期が重なったことで効果は切り分けにくくなり、そのうえで、プレスリリースは信用してもらう材料として、知らせることがあるときだけ出すと決めました。新しいサービスの知らせ方を、集客や営業の仕組みと合わせて続けて考えたい場合は、いまの段階を伺うところからご一緒します。

監修・運営:オプティソース株式会社

経営と起業の実務家チームが、AIを使って事業づくり、集客・営業の強化、業務改善を進める会社です。自社でも製造業向けの事業とサービスを運営し、そこで試したやり方をお客様の事業に使っています。

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