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月次決算チェックリストの作り方|毎月同じ手順で回せる月次集計の仕組み化ステップ

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「月末になると毎回バタバタする」「担当者が休むと月次の締めが止まる」——こうした悩みを抱える会社は少なくありません。月次決算は毎月必ず発生する作業にもかかわらず、やり方が担当者の頭の中にしかなく、引き継ぎのたびに一から説明し直すケースをよく見かけます。この記事では、月次決算チェックリストを「漏れを防ぐための確認表」ではなく「毎月同じ手順で回せる仕組み」として作り直す考え方と、具体的な作り方のステップを整理します。

目次

月次決算チェックリストとは何を指すか

月次決算チェックリストと聞くと、「やることを並べたリストにチェックを入れるだけの表」をイメージする方が多いかもしれません。しかし、本当に役立つチェックリストは、売上集計・在庫集計・入金や売掛金の消込、経費精算、試算表の作成、経営層向け報告資料づくりまでを含めた一連の作業を、誰がやっても同じ順番・同じ手順で進められる状態にしたものです。属人化している会社では、これらの作業が担当者の経験と記憶に依存しており、「あの人にしかわからない」状態が月次決算のたびに繰り返されています。まずはこの作業全体を、仕組みとして捉え直すところから始めます。

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Timeline

月末〜D+10にやることを日程順でチェックリスト化する

月次決算の作業は、月末当日からおおむねD+10(月初から10営業日程度)までの間に集中します。まずはこの期間にやることを日程順に並べ、それぞれが「毎月同じ手順で繰り返せる作業」なのか「都度の判断が必要な作業」なのかを仕分けていきます。

タイミングやること仕分け
月末当日売上の締め・在庫の棚卸集計毎月同じ手順
D+1〜3入金確認・売掛金の消込都度判断が必要
D+4〜7経費精算のとりまとめ・仕訳入力毎月同じ手順
D+8〜10試算表作成・経営層向け報告資料作成毎月同じ手順+都度判断の混在

入金確認や売掛金の消込は、取引先ごとに入金タイミングや金額のズレ方が異なるため、どうしても都度の確認が必要になります。一方で、売上や在庫の集計、経費精算のとりまとめ、試算表の作成自体は、様式とルールさえ固定してしまえば毎月同じ流れで進められる作業です。

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Misconceptions

月次決算チェックリストでよくある3つの誤解

誤解1:チェックリストは単なる漏れ防止表である。実際には、チェックリストは「次に何をやるか」を考える時間そのものをなくすための仕組みです。チェックを入れる表というより、作業の順番と判断基準を固定した手順書に近いものと捉えた方が、本来の効果を発揮します。

誤解2:すべて自動化しないと意味がない。実際には、都度判断が必要な作業は無理に自動化しようとせず、人が確認する前提で設計した方がうまくいきます。仕組み化すべき部分と、人の判断を残す部分を分けて考えることが大切です。

誤解3:担当者が変わるとチェックリストも作り直しになる。実際には、手順と判断基準を書き残しておけば、担当者が変わってもチェックリスト自体は使い続けられます。むしろ「作り直しが必要」な状態こそ、仕組み化がまだできていない証拠です。

Process

仕組み化できる作業をテンプレート・自動化に置き換える手順

  1. ステップ1:定型作業を洗い出す:前章の仕分け結果から「毎月同じ手順」と印をつけた作業だけを抜き出します。
  2. ステップ2:表計算の様式を固定する:都度作り直していた表計算の様式をテンプレート化し、入力する場所と計算する場所をあらかじめ決めておきます。
  3. ステップ3:自動化できる部分を特定する:クラウド会計との連携や、読み取り作業の自動化などで人の手を減らせる部分を見極めます。
  4. ステップ4:手順書化する:担当者が変わっても同じ順番で進められるよう、作業の流れと判断基準を文章として残します。

フリー株式会社(freee)の調査では、経理・総務部門の76%が毎月定常的な残業を抱え、その残業の半分以上が月次締め作業で占められていると回答した人が63%にのぼると報告されています。月次決算が属人化し、締め作業のたびに残業が発生している会社は少なくないということが、この数字から見えてきます。

当社では、届いたFAXの注文書をAIで読み取り、今使っているエクセルの受注表に入れる仕組みを作って、動画で公開しています。AIが自信のない欄は黄色にして理由を残し、人は黄色の所だけを確かめる形です。月次の集計でも、元になる売上の入力が手作業だと締めが遅れます。入力の段階から減らすと、集計の前の確認も軽くなります。クラウド会計との連携まで含めた経理へのAI導入の全体像は、会計AI導入で経理業務はどう変わる?で紹介しています。

Comparison

月次集計の仕組み化方法をどう選ぶか

仕組み化の進め方特徴
表計算を都度作成する運用その場しのぎで作れるが、担当者ごとにやり方がばらつきやすく属人化が残る
表計算をテンプレート化する運用様式を固定するだけで引き継ぎがしやすくなるが、入力や転記の手間自体は残る
クラウド会計や業務システムと連携した自動化入力の手間を大きく減らせる。一方で、システムの入れ替えや設定に時間がかかる
オプティソースの事務作業の自動化社内の実際の作業フローに合わせて、仕組み化できる部分とできない部分を一緒に見極めながら進める。すぐに全自動化できない場合は、まず手順の整理から始められる

株式会社オロのZAC Blogで紹介されている事例では、販売・購買・勤怠などをまとめて扱う業務システム(ERP)を入れた会社で、月次決算にかかる日数が9営業日から4営業日になったとされています。自動化によってここまで短縮できる場合もある一方、どの会社にも同じように当てはまるとは限らないため、自社の作業内容に合わせて段階的に進めることが現実的です。

FAQ

月次決算チェックリストによくある質問

月次決算と年次決算はどう違いますか?

月次決算は毎月の経営状況を早期に把握するための社内向けの集計で、法的な義務はありません。年次決算は1年分の数字を確定させて税務申告や株主向け報告に使う、法律で定められた手続きです。月次決算を仕組み化しておくと、年次決算時の確認作業も楽になります。

チェックリストは何のツールで作ればよいですか?

普段使っているエクセルやスプレッドシートで十分です。重要なのはツールの種類ではなく、作業の順番と判断基準を固定することです。

社長一人で月次決算を回している会社でも運用できますか?

可能です。一人で担当している場合こそ、手順を書き残しておくことで、休んだ月や忙しい月でも作業が止まりにくくなります。

都度判断が必要な項目はどう手順書に書けばよいですか?

「誰が」「どういう基準で」判断するのかを明記しておきます。主語と判断基準をあいまいにしたまま手順書化すると、担当者が変わったときに結局同じ説明をやり直すことになります。

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月末から月初にかけての作業は、すべてを一度に仕組み化しようとする必要はありません。まずは日程順に作業を並べ、「毎月同じ手順で繰り返せるもの」と「都度判断が必要なもの」を仕分けることから始めれば、どこから手をつければよいかが見えてきます。自社の作業内容に合わせてチェックリストを作りたい場合は、事務作業の自動化もあわせてご検討ください。

監修・運営:オプティソース株式会社

経営と起業の実務家チームが、AIを使って事業づくり、集客・営業の強化、業務改善を進める会社です。自社でも製造業向けの事業とサービスを運営し、そこで試したやり方をお客様の事業に使っています。

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